ケアマネジャー（介護支援専門員）は、介護が必要な方やそのご家族に寄り添い、最適な介護サービスを調整する専門職です。ケアマネジャーになるには、介護支援専門員実務受講試験（ケアマネ試験）に合格する必要があり、受験資格には5年以上（900日以上）の実務経験が求められます。例えば、介護福祉士なら最短5年で受験可能です。
ケアマネジャーの主な役割は「ケアプラン」の作成です。ケアプランとは、利用者様の身体状況や生活環境に基づいて、どのような介護サービスが必要かを計画するものです。利用者様やご家族と相談しながら最適なプランを作成し、その後、介護事業所の担当者と連携して「サービス担当者会議」を開き、全員の合意を得た後にサービスが開始されます。
サービス開始後も、ケアマネジャーは定期的に訪問し、利用者様の状態やサービス内容の適切さを確認します。必要に応じてケアプランを修正し、介護サービスが常に利用者様に最適なものとなるよう管理します。また、支給限度額や利用者負担額の計算、介護給付費の管理もケアマネジャーの重要な業務です。
ケアマネジャーは、介護保険制度や介護サービスに関する深い知識と、利用者様や関係機関との円滑なコミュニケーションスキルが求められます。責任の大きい職種ですが、利用者様が希望する生活を送れるようサポートすることに大きなやりがいがあります。
相談員は、介護事業所において利用者様やご家族の相談に応じ、安心してサービスを利用できるようにサポートを行う専門職です。彼らの業務は非常に多岐にわたり、利用者様の生活全般を総合的に支援する役割を担っています。主な業務としては、介護事業所利用の説明や契約手続き、入退所の調整、内部の職種や外部のケアマネジャー、医療機関との連絡・調整、クレーム対応などが挙げられます。
相談員は、事業所の種類によって「生活相談員」と「支援相談員」に分かれます。生活相談員は、デイサービスや特別養護老人ホームなどで利用者様の全般的な生活サポートを行い、一方で支援相談員は介護老人保健施設において、利用者様がご自宅に戻れるよう支援を行うのが特徴です。このため、相談の内容に多少の違いが生じます。
相談員として働くためには、社会福祉士や介護福祉士、社会福祉主事任用資格などが必要です。利用者様やご家族の悩みを受け止める仕事であるため、心理的な負荷がかかることもありますが、その問題を解決し、感謝の言葉をいただけたときには、大きなやりがいを感じられる職種です。