Q. ⼊社したきっかけ
元々は時計関係の会社でサラリーマンをしていましたが、定年退職後に平成会に転職しました。介護職は難しいかと思っていましたが、ハローワークで営繕(施設管理や修繕を行う専任スタッフ)の仕事を見つけ、これならできそうだと思い入職しました。
Q. 平成会の印象
一番の印象は、介護の仕事がとても大変だということです。介護老人福祉施設「福寿苑」では1ユニットに10人の入居者様がいますが、介護職員は数名しかいません。そのため、あちこちから呼ばれ、食事やお風呂の介助などを行う介護職員の姿を見て、大変さを実感しました。最初の数ヶ月は業界未経験で不安でしたが、職員が明るく優しく接してくれたので馴染みやすかったです。他の職員と常にコミュニケーションを取るわけではありませんが、洗濯物を持っていた時やエアコンの掃除などの際に職員と話すと、「いつもごめんね」と優しく声をかけてくれて、雰囲気はとても良いです。
Q. 普段の仕事でやりがいを感じること
入職して最初の1年は先輩がついてくださり、決められたことをこなす仕事が多かったですが、2年目からは仕事の全体像が理解できるようになりました。その中で、自分の配分で全体の作業を調整・管理し、責任を持ってできるようになったことがやりがいになっています。部屋に入ってカーテンを直したりすると、利用者さんに「ありがとうね」と言ってもらえることや、職員さんからも、当たり前の作業でも毎回必ず笑顔でお礼を言ってもらえることが励みになっています。
Q. いちばん⼤変だったこと・嬉しかったこと
一番大変だったことは、実習生が新しくアパートに入る際に、冷蔵庫など必要なものを引っ越しで用意することが体力的に大変だったことです。
一番嬉しかったことは、作業をした際に介護職員の方たちから笑顔で「ありがとうね」と言われた時です。廊下ですれ違った時にも「いつもありがとうね」と言われると、当たり前の作業でもしっかり感謝されているんだと励みになります。それが原動力となり、日頃から細かいことにも目を向けられるようになります。
Q. 仕事を始めて慣れるまで
排泄物や廃棄物の処理は臭いもあり、慣れるのに時間がかかりましたが、3ヶ月ほどで免疫がつきました。営繕の職場には定年後に転職してきた同年代から上の年齢の同僚が多く、気軽に仕事ができています。ジェネレーションギャップも感じません。サラリーマン時代に一人暮らしや海外での生活をしていたため、エアコン作業や掃除などの作業には慣れており、困ることはありませんでした。夏の草刈りなど、初めての作業については先輩社員が優しく教えてくれたので、すぐにできるようになりました。
Q. 平成会の働きやすさ
できない作業は「できない」と言いやすい環境なので、自分の能力の範囲で楽しく仕事ができています。また、今の仕事自体が楽しく、改善策を提案しても受け入れてくれるので働きやすいです。例えば、「ここが手が届いていない」といった掃除の改善点を提案すると、前向きに受け入れてもらえます。
以前は色々な会社を転々として、なかなか一箇所に馴染めませんでしたが、今の職場ではその点がとても働きやすいと感じています。
Q. 今後の⽬標
年齢のことも考えると、あと数年しか勤められないと思っています。介護はできませんが、営繕の仕事の幅をもう少し広げたいと考えています。やるべきことは細かいことまで見ると本当にたくさんあります。例えば、ドアの開け閉めの硬さや緩さをピッタリ合うように調整するなど、通常の勤務の中ではカバーできない部分もあります。ただ、そういった一つ一つの事象に対して、匠のように質やレベルを上げていけたらと思っています。
休日は区の役員の活動で時間を取られることが多いですが、自分の家の庭の手入れもしています。休日は結構忙しいことが多いですが、庭の手入れが普段の仕事に活きていることもあります。趣味はギターを弾いたり、歌を歌ったりすることです。好きな歌手はクラシックや井上陽水、松山千春です。物作りも好きで、棚を作ったり、エアコンのカバーを作ったり、花置き台を作ったりしています。
介護老人福祉施設は、主に要介護3以上の認定を受けた65歳以上の高齢者が入所できる介護保険施設のことです。介護保険施設には、ほかにも介護老人保健施設・介護医療院がありますが、介護老人福祉施設は、常に介護が必要となった利用者様のための生活施設という位置づけです。「特別養護老人ホーム」とか、それを略して「特養」とも呼ばれます。
ここでは、常に介護が必要となった利用者様に対し、施設内において、日常生活の介護や支援を提供しています。人生最期の家ともいわれ、利用者様の最後まで寄り添い、お看取りをさせていただくことも多い施設です。
介護老人福祉施設は、「ユニット型」と「従来型」の2つに大別されます。
平成会では、「さわらび」が従来型です。広いフロアに幾つもの居室が並んでいるのが特徴です。主には多床室で、2~4人程度が同じ居室で生活します。大人数の利用者様に対して大人数のスタッフで介護を行います。それだけに、職員同士の連携・協力が求められますから、そこでチームワークが醸成され、職場の連帯感が高まるのが特徴です。